1. BLIS K12とは
BLIS K12(唾液連鎖球菌フリーズドライ粉末)は、ニュージーランドのブリステクノロジー社の登録商標です。
BLISはBacteriocin(バクテリオシン)-like(のような)Inhibitory(抑制)Substances(物質)の頭文字で、BLIS K12は口腔内の唾液から取り出した、世界初のバクテリア抑制プロバイオティックです。唾液連鎖球菌は、人間の口腔内で数多く存在する乳酸菌の一種で、安全なものとして長い歴史があります。
2. 臨床的エビデンス
BLIS K12製品を14日間服用した結果、その後のVSCレベルが許容できるレベルまで下がったことが研究で示されています。
BLIS K12での治療で、個人の口臭の成分が人間の嗅覚による許容範囲を下回る
図:ストレプトコッカス・サリバリウスBLIS K12を投与して2週間後の揮発性硫黄化合物測定総量(VSC)の低減(ppm)
3. BLIS K12の特長
BLIS K12の安全性
BLIS K12は数年間追跡調査をし、咽喉炎を起こさなかった健康な子供から取ったものです。BLIS K12株は広範囲にわたり安全性のテストを受け、6年以上市販されています。唾液連鎖球菌は健康な口腔内での主要な細菌であり、母乳の中にも含まれ、アメリカではバイオセイフティ・レベル1(最も安全)の細菌としてリストに上がっています。
BLIS K12の用途
BLIS K12は科学的根拠のある栄養補助素材で、上記道の健康と免疫サポートに関連したさまざまな製品に応用されています。トローチ、粉末、チューインガムのようなさまざまなフォーマットを含めた機能性食品の素材として安定しています。
効果・作用
BLIS K12はSalivarisinAとSalivarisinBという2種類の抗菌剤を産出し、ある病気の原因となる有害なバクテリアの増大に対し、コントロールを助けるバクテリア物質として作用します。この有益なバクテリアを摂取する事によって、免疫機能を高め咽喉炎・口臭・耳感染などをもたらすこのましくないバクテリアから保護することができます。
4. 摂取量目安
通常、1日当たりの目安量は20mg
5. 製品仕様
BLIS K12の特許
口臭抑制 K12が産生するBLIS(抗菌タンパク質)は、歯周病や口臭の原因となる悪玉菌を阻害し、口臭の改善と歯周病の進行阻止と予防が可能である。
◆米国特許No.:8057790 ◆ニュージーランド特許No.:546406
◆EU特許申請No.:04748848.1 ◆オーストラリア特許申請No.:2004257553
最終商品への原材料表示例:乳酸菌混合末(マルトデキストリン、唾液連鎖球菌K12、ラクチトール〔乳成分含む〕/トレハロース)
製造工程
6. 規格基準
概 要 | |
---|---|
外観 | 自由流動のオフホワイトの粉末 |
味 | たんぱく性の味 |
水分活性(aw) | 0.15以下 |
粒径 | d90<500μm |
有効成分規格値 | |
唾液連鎖球菌 | 1×1011(1千億)cfu/g以上 |
微生物規格 | |
一般生菌類 | 2,000cfu/g以下 |
酵母菌 | 10cfu/g以下 |
カビ | 10cfu/g以下 |
サルモネラ菌 | 陰性/25g |
大腸菌群 | 陰性/g |
大腸菌 | 陰性/g |
黄色ブドウ球菌 | 陰性/g |
中温好気胞子 | 200cfu/g以下 |
重金属 | |
ヒ素 | 1ppm以下 |
鉛 | 0.5ppm以下 |
水銀 | 0.15ppm以下 |
カドミウム | 0.2ppm以下 |
その他 | 包装単位 | 1kg/アルミ袋(真空) |
保存方法 | -25℃~8℃にて保管 |
賞味期限(製造後) | 上記保管で未開封の場合、24ヶ月 |
7. 次世代口腔衛生素材、BLIS K12を開発したジョンタグ博士にBLIS K12の開発秘話について語っていただきました。
ニュージーランドのBLIS Technology社のブリスK12とブリスM18の日本の輸入代理店として当社は2009年より輸入販売させていただいております。
口臭、歯周病、虫歯という私たちが生活を送る上で重要なQOLを向上させる次世代の口腔衛生素材として多くのお客様からお引きあいをいただいておりますが今回、ブリスを開発したジョンタグ博士にブリスK12を開発するまでの経緯についてインタビューいただきました。
とても興味深い内容となっておりますので是非、ご覧下さい。
ジョンタグ教授(学士、修士、博士号)
ジョンタグ教授はBLIS社の創設者であり科学者です。会社の科学相談役として、戦略的研究の方向性において重要な役割を担っています。ジョンは科学の熟練したコミュニケーターです。
タグ医師はオタゴ大学微生物学の名誉教授です。彼は連鎖球菌とバクテリオシン研究の分野において世界的に認められた専門家です。彼は微生物学において30年以上の経歴があり、BLIS産生細菌に特に興味を持っています。
連鎖球菌感染を抑制する答えを見つけるためのタグ教授の個人的な情熱は、10代で化膿連鎖球菌感染を患ったという自身の経験によって引き起こされました。この病気はリウマチ熱をもたらし、10代の間中毎日ペニシリン療法が必要でした。
彼は連鎖球菌とバクテリオシン研究分野の国内外の会議で議長を務め、彼のグループの研究成果を発表するために定期的に招待されています。25年以上の彼の高く持続した研究の生産性は論文審査のある専門誌において115以上の出版物やレビューに反映されています。
タグ教授は健康研究評議会(HRC)生医学評価委員会の正会員であり、微生物学の専門誌、特に彼自身が編集委員でもある「応用環境微生物学(AEM)」への投稿に頻繁に論評しています。タグ教授はニュージーランド微生物学界の委員であり、会計係、副社長、社長でもあります。